ロゴデザイン編-ロゴの作り方

2019年7月28日

ロゴデザイン作成のためのプロセス

ロゴマークのデザインは外注せずにロゴを自分で作ろうと考えている人も結構いるようです。また本業とは別にランサーズやクラウドワークスなどのようなクラウドソーシングでロゴを提案している主婦やサラリーマン、学生の方も多いようです。そこでロゴを作る方の参考になればと思い、ロゴを制作するときの手順などを簡単に紹介いたします。

世界のロゴマークのデザイン

1.まずはロゴの制作スケジュールを決めることから

まずはじめにすることは、ロゴの制作スケジュールを決めるということです。とくにクライアントからロゴデザインの制作依頼を受けた場合は、しっかりと逆算して決める必要があります。逆算するということはロゴの納品日やロゴの初回提出日から決めるということです。私の場合は初回提案日から逆算して決めることが多いです。ただし、ロゴの納期がクライアントによって決定している場合は、ロゴの納期から計算する必要があります。この辺りはロゴ制作のデザインに慣れていないとスケジュールを予測できないということもありますので、自分の力量を時間に置き換えて計算する必要があります。逆算していくとロゴの制作時間やアイデアの捻出時間、テーマやコンセプトの決定時間などがどれだけあるのかということがわかります。多くの場合、初回提案後の手直しもあるのでその辺りもきちんとスケジュールに組み込む必要があります。クライントからの依頼ではなく、自社のロゴを自分で作成するという場合でもスケジュールを立ててデザインを進めていくことをお勧めいたします。

ロゴのスケジュール

2.ロゴのテーマやデザインコンセプトを決めましょう。

クライアントからロゴデザインの制作依頼を受けた場合は、どのようなロゴのデザインを希望しているかなどの最低限の情報はいただけますが、自分の会社やお店のためにロゴを自分で作成しようと検討されている場合、ただ漠然とロゴのデザインを考えてもダメです。まずはしっかりとロゴのテーマ(目標)を決めて、デザインコンセプト(方向性)を固めるところからロゴ制作をはじめてください。
コーポレートロゴの場合テーマは会社のビジョンなどから考えるのがいいでしょう。クライアントからの依頼の場合は、要望の中からロゴのテーマを設定してみましょう。

ロゴのテーマを決める・・例:「躍動感・コミュニケーション・成長」

ロゴデザインの作り方

テーマが決まったら次はテーマに沿ってロゴのデザインコンセプトを決めましょう。

デザインコンセプト(方向性)をどのように固めるかは人ぞれぞれだと思いますが、私の場合は、社名の由来、事業内容、会社のビジョン、それらからイメージするキーワードの羅列、イメージカラーの羅列、どのような状況でロゴを使用することが多いのかということの書き出し、また同業種や競合他社が使用しているロゴデザインの検証などを書き出していきます。それらをマインドマップのような図にまとめてどの方向でデザインを進めていくかを決定しています。

これらを組み合わせていくと大まかなデザインコンセプトが決まっていきます。なぜそのような方向でロゴのデザインを検討したのかということがしっかりと説明することができるわけです。
とくにクライアントからロゴ制作を依頼された場合、クライアントにしっかりとなぜこのようなロゴのデザインにしたのかということを説明する必要があります。なんとなく考えて出来たデザインでは相手は納得しません。しっかりとしたデザインコンセプトのもとに作成されたクオリティの高いロゴマークのデザインを提案することで相手は納得できるというわけなのです。そのためにもロゴデザインを検討するときは必ずデザインコンセプトをしっかりと錬る必要があります。

様々なキーワードを拾い上げ、マインドマップにしてみましょう。マインドマップにすることで段々と方向が見えてきます。

ロゴのマインドマップ

3.ロゴのデザインモチーフを見つけましょう。

ロゴのデザインは何かをモチーフにして作成することがとても多いです。人・動物・植物・星・ハート・四角・文字などの具象的なものから風・熱・光・水・空気などの決められた形のない抽象的なものまで。それは社名の中や業種の中、テーマやコンセプトの中に隠れています。探していくうちにモチーフになる素材はいくつも出てくると思います。モチーフをいくつにするかということもロゴ制作には重要なポイントです。多くのロゴデザインはモチーフの数は少ないことが多いのですが、中にはいくつもの素材を取り入れているロゴデザインもあります。
企業のロゴ
画像引用元

デザインモチーフの数の多いロゴマークとしては、一般消費材メーカーのユニリーバのロゴマークがあります。この企業のロゴマークデザインは25個のアイコンからできています。一つ一つのアイコンにはしっかりと意味があり、それらが組み合わさってひとつのコーポレートロゴマークになっているデザインです。デザインモチーフの数が多いときはユニリーバのロゴのようにひとつひとつのパーツがシンプルなデザインになっているのがいいでしょう。

 

4.デザインモチーフを取り入れたロゴのサムネイル(アイデアスケッチ)を数多く作りましょう。

この段階から、実際にロゴデザインの制作に取りかかります。まずはデザインモチーフを取り入れたサムネイル(アイデアスケッチ)をいくつも出していきます。この段階では自分がわかればいいという段階の殴り書きのようなものでいいでしょう。とにかく思いついたアイデアを50~100など数多く出してみます。

ロゴのサムネイル

ロゴのサムネイルの作成で気をつけること

まずはロゴの用途をしっかりと確かめてください。これはクライアントからロゴの発注がきた時にしっかりときいておく必要があります。聞いていないのならクライアントに上手に確認してください。この辺りも少し気をつけて確認しましょう。「今さらそんなこと聞くの?」なんてクライアントに思われてしまったら大きなマイナスポイントになってしまいます。このロゴデザイナーは抜けてるところがあるなぁ~。なんて思われてしまったらデザインが良かったとしても印象を悪くしてしまいますので、大事なことはしっかりと最初に聞いておきましょう。

話が少し外れてしまいましたが、なぜロゴの用途が必要かということを少しお話しいたします。
ロゴを作成するクライアントの業種は様々です。まぁ名刺やホームページにロゴを使用するであろうということは誰でも想像がつきますが、クライアント側しかわかない媒体やツールがある場合もあります。またものすごく小さくロゴを使用するなんてこともあったり、モノクロ反転して使用することも多いなんてこともあるのです。その辺りのことが全くわかっていなければロゴの制作はできません。素人とプロの違いはこんなところにもあるわけです。

例えばロゴを5ミリ以内で使用することもあるなど、最初にクライアントから情報を収集しておけばロゴデザインもその辺りに注意してサムネイルの段階から考えられますが、後からその情報を知った場合、そのサイズに耐えられるサムネイルはありますか?
ロゴを構成するパーツはできるだけシンプルで縮小サイズにも耐えられる必要があります。細い線などや小さなパーツのあるロゴデザインでは縮小した場合にデザインが耐えられなくなってしまいます。また、モノクロ反転することも多いなど後からそのような情報を頂いて提案しようとしていたデザインがグラデーションを多く使用しているような、パーツとパーツの境目のないようなロゴデザインでしたら反転することは難しいと思います。それを初めからわかってロゴのデザインを考えるのか後からわかって手直しするのかということはロゴデザインを作成する上で全くもってナンセンスです。

 

4.サムネイルの中からロゴのデザインを3案くらいに絞り込んでみましょう。

そこそこの数のサムネイルが出揃ったら、ロゴのサムネイルをデザイン分類してみます。
同じモチーフを使用したロゴのデザインでも幾つかに分類することができると思います。あまり細かく分類する必要ないでしょう。3つぐらいの大まかな分類で構わないでしょう。そしてその分類の中からそれぞれデザイン案をひとつに絞ってみます。そうすることでそれぞれ分類されたサムネイルの代表デザインが出そろいます。同分類の他のサムネイルのいいところなどを取り入れたりすることも考慮してください。
次に選ばれたサムネイルのデザインを今度は殴り書きではなく、実際のロゴとして使用できるようにデザインを詰めていきます。この段階もまだデータを作成するのではなく鉛筆書きのようなラフデザインででいいと思います。デザインを詰める段階ではデータ化する必要はまだありません。

ロゴのサムネイルの分類で注意すること

ロゴのサムネイルは同じようなデザインにならないことにしっかりと注意してください。
クライアントからしてみれば提案されるロゴのデザインは全て違うデザインという認識があると思います。よくランサーズなどのコンペサイトで提案されているロゴのデザインは、バリエーションのデザインであっても別案として数えられているようですが、クライアントの求めているのはバリエーション案ではありません。バリエーション案はそれぞれの案に付随するデザインであり、デザインの案ではありませんのでその辺りはしっかりと間違いのないようにしてください。

デザイン制作上のポイントは、とにかく違うデザインに見えるということ。同じモチーフで考えたロゴデザインであったとしてもデザインの見せ方によってこんなにも変えることができるということを伝えることでクライントはデザイナーへの信頼感を増すことができるのです。もしバリエーション案を3案として提案してしまった場合は、クライアントの信用失うことにもなり兼ねません。このデザイナーは豊富なアイデアとしっかりとした技術があるということを伝えることが大きなアドバンテージとなります。
今、ロゴのデザイン制作は無料提案型やコンペ型が主流です。クライアントは気に入らなければ簡単にロゴデザイナーを切り落とすことができてしまいます。提案したロゴのデザインが残るということが昨今のロゴデザイナーにとっては必須条ですので、しっかりと他のデザイナーとの差別化をクライントにアピールし、このデザイナーに任せれば安心してロゴマークの制作ができるということを伝えてください。